今は友達0人。しかし学生の頃はたくさん友達がいた

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過去より大事なのは今とは思うがまぁ語らせてほしい。俺は今でこそ友達0人の孤男であるが昔は友達が沢山いた。高校生の時は携帯の登録件数は100を超えていたし(普通か?)毎日友達に誘われて遊びまわっていた。
休日引きこもりなんてドリキャスのシーマンにハマった時くらいか。原付の免許を取って有頂天になっていた俺は毎日仲間達とバイクを乗り回し、夏は海に川にバーベキュー、冬はでっかいクリスマスツリーを見に行ってなぜか心霊スポットめぐり、友達の家でたむろして麻雀、毎週のようにカラオケにいったりお好み焼き屋で迷惑にならない程度に騒いだりと、とにかく賑やかな青春を過ごしていた。
今の余暇の過ごし方とはひどい格差だ。
みんな仲良しで俺のこと大好きだったはず。なのに……

なんでみんな俺のまわりからいなくなっちゃったの?

高校を卒業した俺は、印刷工場に就職することになり、地元から少し離れた寮で独り暮らしをすることになった。
そこで俺はある決意を実行に移す。
それは今までの友達関係を全て断つというもの。
俺はあろうことか、それを宣言してまわった。
高校までの友達関係をどこかわずらわしく感じていたのだ。一度リセットしたいと思った故の過ちであった。
今でも思い出す。その宣言を聞いた友達の「ふーん……」としたしらけた顔。
友達なんてものはいて当たり前だった。だからそのありがたみがわからず、不義理なことをしてしまった。
若気のいたりとはいえ、今もたまに後悔にむせび泣く夜がある。
地元の仲間をなくしたのは本当に悔やまれる。
帰っても、親しか、相手にしてくれない……

競争社会の闇

それでも極稀に過去の友達と連絡を取ることがあった。
しかしその話題に、俺は辟易していた。
「年収は? 結婚は? 家は車は?」
皆、口を揃えたように決まってこれを聞いてくる。世の中金と世間体だとでも云わんばかりにだ。
近況を報告し合うのはいいが、比べるのは勘弁してほしい。
ためしに年収は? と聞かれておまえはいくら貰ってるの? と聞き返し、言わせた金額に100万プラスした自分の嘘年収を口にしたら、瞬時に声色が変わり不機嫌になったりして。当然、それ以降連絡を取ることはない。
世知辛すぎる。

損得勘定で付き合う人間を決めるようになる

俺は普通より人を信じて生きていたと思う。無邪気であったといってもいい。そして誰も彼もみんな同じくそうであろうと信じて疑わなかった。だってあんなに笑顔で仲良さそうにしてるんだもん。そこには計算のない純粋な信頼関係の他には何もないと思っていた。
しかし、大人になるにつれ、その考えが間違いであったと思い込むようになる。
みんな損得で人を見ている。俺だけが無邪気でいるなんて馬鹿馬鹿しい。そんな考えに至る。
以来、俺は得な人間としか付き合わず、少しでも損だなと思うと切り捨ててきた。

こうしてアラサーぼっちはできあがった

己自身が大した奴でもないのにこのような非道なことをしていたらどうなるか。答えは速攻でぼっちになる、だ。
今はもちろん考えを改めているが、失ったものは大きく、やはり激しく後悔している。

ぼっちは、寂しい。